当社のアルマイト処理を導入している企業は、輸送機器分野が圧倒的に多い。
しかし、意外に感じられるような様々なプロダクトにも、当社の技術が活躍している。
東大阪市で40年以上の歴史を持つスプレーガンメーカー「株式会社 恵宏製作所様」もその一つである。
建築・板金塗装のプロたちが、恵宏製作所のスプレーガンを起用する裏には、当社の技術が隠されている。

恵宏製作所様が抱えていた課題

「スプレーガンはクロムメッキが一般的だが、ガンを持った時の冷たいイメージを変えたいと思っていた。」
そう話すのは「代表取締役　村上 正明 氏」。
仕事で扱うものであり、機能性を重要視するのは当然なのだが、村上氏が求めたのは意匠性。
「スプレーガンを使うのって、綺麗にしたり艶やかにしたりするためでしょ。使うモノも美しくないと、職人さんたちも気持ち良くないでしょ？」
使う人の心に寄り添う村上氏の観点には、いつも感化される。
カシマコートの導入の決め手は、色が独特で冷たさは感じなかったこと、
またメッキと違い密着性が高いことから異物混入の危険性が無いこと、
金ブラシで洗う際の汚れ落ちと耐久性などが導入を決めたきっかけとなった。

「大阪機械要素展にて「ダイカストに出来る表面処理」を探していて、ミヤキのことを知りました。
ダイカスト材にはアルマイトが出来ないと思っていたので、ミヤキとの出会いは衝撃だったことを覚えています。
その場で私たちが抱えている課題について相談してみたところ、担当されていた方も、非常に熱心に対応いただけたこともあり、すぐに試作を依頼しました。」

当社の営業担当は、さっそく恵宏製作所様が抱えている課題を社内の各部門に共有。
お客様が抱える課題を分析しながら酸性濃度や電圧の強さなど調整を繰り返し、トライアンドエラーの末に出来上がった試作品を村上氏にお持ちした。

「気になる部分はありましたが、それらは些細な問題で、完成度の高さに驚きました。
他には無いマットな仕上がりが、すごくかっこいい。
目指していた「職人さんたちが気持ち良く使う」の理念がそのまま具現化できたような感動がありました。」

「アルマイト処理を施したことで、見違えるほど耐久性が向上し、お客様からも高い評価を頂けています。
またスプレーガンのマット調のボディに、レザー刻印を施した製品が非常に人気です。
これも美しいアルマイト処理があるからこそ生まれた製品であり、もはやミヤキさんとは離れられない関係になりましたねw」
笑いながら照れる村上氏の表情に、私たちも笑顔をもらいながら、選ばれる企業であり続けるためにどうすべきかを感じるきっかけになった。

「これからも、新しい技術やアイディアがあったら、どんどん紹介してください。
ミヤキ様とはWin-Winの関係を構築していきたいので、これからもよろしくお願い致します。」