2024.02.27 更新

アルマイトとメッキ処理は全く別物⁉違いや特徴・用途の説明

―概要ー

金属製品の表面処理は、耐食性や美観の向上、機能性の追加など様々な目的で行われます。アルマイトとメッキは、どちらもアルミニウム製品に使用される表面処理方法で、混同されがちですが、それぞれ異なる特徴やプロセスを持っています。

アルマイト (陽極酸化処理)

1.プロセス

  • アルマイトは、アルミニウムの表面に酸化アルミニウムの皮膜を形成する電解処理の一種です。
  • 陽極酸化とも呼ばれ、アルミニウム製品を陽極にして電解液中で処理を行います。

2.特徴

  • アルマイトの皮膜は非常に硬く、耐摩耗性に優れています。
  • メッキと違いアルマイト被膜はアルミの素地の表面に浸透している為素材との密着性が高い。(被膜の約半分が素材と一体化しています)
  • 表面は微細な多孔質構造を持ち、封孔前は吸着性があるため、染色が可能です。
  • 耐食性が向上し、化学的に安定しています。

3.用途

  • 防蝕・耐摩耗性が求められる製品、例えば自動車部品や航空機部品他輸送機器部品に広く使用されます。
  • アルミ製品に色を付けたい場合にも適しています。

更に詳しい内容はこちらのページでご確認下さい(別ページに飛びます)

メッキ

 

1.プロセス

  • 素材表面に異種金属を被覆させる処理です。
  • 一般的なメッキには、クロムメッキ、ニッケルメッキ、亜鉛メッキなどがあります。

2.特徴

  • 表面が光沢を帯び、美観が向上します。
  • 耐食性が向上し、金属の劣化を防ぎます。
  • 特定の金属の特性(例: 耐食・抗菌・導電)を利用できます。

3.用途

  • 装飾的な要素が求められる製品に広く使用されます。
  • クロムメッキは自動車の外装や家具などに広く使われています。

 

まとめ

硬度 耐食性 コストパフォーマンス 電解 密着性
硬質アルマイト 400~500HV 陽極(+)
硬質クロムメッキ 700HV以上 × 陰極(ー)

アルマイトとメッキは、それぞれの特性に基づいて異なる用途に使用されます。アルマイトは主にアルミニウム製品に使われ、耐摩耗性耐食性の向上や染色性が特長です。一方、メッキは主に装飾的な要素や耐食性向上のために使用され、金属の美観を向上させます。どちらを選択するかは、製品の用途や要件によります。

 

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