2026.02.17 更新

アルミの耐食対策はどれを選ぶ?用途別に見るアルマイト処理の違いと選び方

アルミ部品の腐食対策として「アルマイト処理」が選ばれることは多いですが、 実際には 処理の種類によって得意な用途・環境は大きく異なります。 「アルマイトしたのに錆びた」 「思ったほど寿命が延びなかった」 こうしたトラブルの多くは、処理選定と使用環境のミスマッチが原因です。 本記事では、表面処理メーカーの視点から、 用途別にどのアルマイト処理を選ぶべきかを分かりやすく整理します。 ※本記事では、その中でもアルマイト処理の使い分けに焦点を当てて解説します。

1.アルマイト処理は1種類ではない

一口にアルマイト処理といっても、目的によって選ぶ種類は異なります。

代表的な分類は以下の通りです。

  • 普通アルマイト(一般硫酸アルマイト)別名:白アルマイト
  • 硬質アルマイト
  • 機能特化型アルマイト(潤滑性・耐食性特化など)

重要なのは、

「どれが一番強いか」ではなく「どれが用途に合っているか」です。

2.用途別に見るアルマイト処理の違い【比較】

まずは使用条件ごとに、適した処理を整理します。

使用条件・課題 推奨処理 特徴
屋内・軽負荷 普通アルマイト コストと耐食性のバランス
摩耗+耐食 硬質アルマイト 厚膜で耐摩耗性が高い
無給油・摺動部 カシマコート 潤滑性+高硬度
アルミダイカストの防錆 MDコート 材質特性を考慮した耐食性

以下で、それぞれの考え方を詳しく見ていきます。

 

3.普通アルマイトが向いているケース

普通アルマイトは、最も一般的なアルマイト処理です。

向いている条件

  • 屋内使用
  • 水分や塩分の影響を受けない
  • 外観・コスト重視

基本的な耐食性はありますが、

結露・屋外・塩分環境では不十分になることも多いため、

使用環境の見極めが重要です。

アルマイトの説明はこちらのページ(https://www.kashima-coat.com/about/alumite/)をご確認下さい。

4.硬質アルマイトが向いているケース

硬質アルマイトは、一般的に皮膜が厚く、耐摩耗性に優れた処理です。

 

向いている条件

  • 摺動部・機械部品
  • 摩耗と耐久性を重視する用途

ただし、

「硬質=必ずしも耐食最強」ではない点には注意が必要です。

環境によっては、腐食が進行するケースもあります。

硬質アルマイトについてはこちらのページ(https://www.kashima-coat.com/products/hard/)でご確認下さい。

5.ミヤキの機能特化型アルマイト処理

ここからは、用途に特化した処理の例です。

■ カシマコート(潤滑性アルマイト)

カシマコートは、二硫化モリブデン由来の潤滑性を持つアルマイト処理です。

特徴

  • 無給油での摺動が可能
  • 高硬度・耐摩耗性
  • 極低温環境でも性能を発揮

グリスや潤滑油が使えない環境では、

耐食性+機能性を同時に求められるケースで有効です。

カシマコートについての詳細はこちら(https://www.kashima-coat.com/products/kashimacoat/)でご確認下さい。

■ MDコート(アルミダイカスト向け耐食処理)

MDコートは、アルミダイカスト特有の成分偏析や組織ムラを考慮した耐食処理です。

特徴

  • ダイカスト材の腐食リスクを低減
  • 白錆・孔食対策に有効
  • 防錆目的に特化

「アルマイトしても錆びる」原因が

材質由来であるケースに対応しやすい処理です。

MDコートについてはこちら(https://www.kashima-coat.com/products/mdprocess/)でご確認下さい。

6.よくある処理選定のミス

現場で多いのが、次のようなケースです。

図面に「アルマイト」とだけ記載

使用環境(屋外・結露・塩分)を伝えていない

とりあえず硬質アルマイトを選択

アルマイト処理は、

環境条件を共有して初めて適切な提案が可能になります。

まとめ|耐食性は「処理選び」で決まる

アルミの耐食対策は、

  • 使用環境
  • 部品の役割
  • 求められる機能

これらを整理した上で、処理を選ぶことが重要です。

「強い処理」ではなく、

「条件に合っている処理」を選ぶことが、

部品寿命・トラブル防止・コスト低減につながります。

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