アルマイトはこんなところで使われていたのか!!
以前博士に説明して頂いた「アルマイトのメリットでいわれる耐摩耗?高硬度?耐腐食?絶縁性?ってそもそも何!?」ではアルマイトの効果で使われることばの意味を教えていただきました。
今回は、アルマイトを施した製品がどのような所で使われ、効果を発揮しているのか教えて下さい。
-①耐摩耗-
アルマイトの耐摩耗性はどのような場所で発揮されているのでしょうか?
今回も大根おろしを例に説明していきましょう!
大根おろしの場合は、細かく擦りおろす事を目的としての工程じゃが、削れては困るのものが身近にあるが、
トリーさん何の事か判るかな?
博士、窓やアルミサッシ等でしょうか?
そうだね、窓やアルミサッシもその一つじゃ。
通常窓はアルミサッシのレールを伝いスムーズに動きますが、仮にそれが互いに摩耗で削れていく状態だと、動きが悪くなり窓を開け閉めするのも大変になりやがてサッシは大きく、窓は小さくなり、最後には窓が外れてしまいますよね?
そんな事になっては大変じゃ!
事前に摩耗を防ぐ必要がありますね!
トリーさんその通りです!
実際アルミサッシやアルミの窓フレームの多くはアルマイト処理が施されておるから心配は無用じゃ!
②高硬度
博士、鉄やステンレス等と比べるとアルミニウムは硬度が低い金属なのになぜ積極的に使われるのでしょうか?
そうですね、アルミニウムを採用するメリットについて説明しましょうか。
私たちが使っているタブレット端末やスマートフォンには多くのアルミニウム部品が使われていますよね?
アルミニウムは鉄よりも遥かに軽く同じ大きさなら重さは約1/3程度なのじゃ。
もしも、スマートフォンの筐体の全てに鉄が使われていたらどうなるか分かるかね?
重さが約2倍近くになると思います。
そうだねトリーさん!そんなに重かったら日々持ち歩くのも辛く使い難いじゃろうなぁ。
しかし、アルミニウムは柔らかいので、落としたりぶつけた時にすぐ傷がついてボロボロになりませんか?
だからアルマイト処理を行って、硬度を高くし傷付き難くしているのじゃ。
なるほど、納得です。
―➂耐腐食―
次は耐食性についてお願いします。
車のタイヤに付いているホイール。その昔車のホイールの主流はスチールホイールであったが、運動性能の向上や軽量化の為にアルミホイールが主流となったのじゃ
ホイールは外装部品で常に剥き出しの状態の部品ですよね?
雨の日も、雪の日も(浜松はほとんど降らんのじゃが…)、常に雨風に曝されているから。耐食性能が高い表面処理がされていないと、すぐに腐食して、頻繁に交換をしなければならなくなるのじゃ。
そだから耐腐食性のあるアルマイトや塗装メッキ等の表面処理が施されているのですね?
その通りじゃ!
ー④絶縁性ー
博士、日頃の生活の中で絶縁性について実感する事が無いのですが、どんなところでアルマイトの絶縁性は使われているのでしょうか?
家電を始めとする電化製品のほとんどで絶縁性は求められる技術じゃよ。電気回路では、感電などの安全上の理由や予期せぬ電流破壊を避けるため、回路を絶縁する必要があるんじゃ。
絶縁が出来ていないと何が起こるのでしょうか?
漏電等によって感電や火災等の事故が起こるのじゃ。事故にならなくても機器の故障や破損に繋がる危険性があるからとても大切な事なのじゃよ!
私達の知らない所で活躍しているのですね!
ー⑤まとめー
いかがでしたか?アルマイトを全く知らない方でも身近なところでアルマイト処理がされていることを実感していただけましたでしょうか?
ここまでに紹介した物の他にも、やかんや鍋などの調理器具や、家電製品、住宅設備など身の回りの多くのアルミニウム製品にはアルマイトが施されているんじゃ!ご理解頂けたかな?