
ジュラルミンは本当に腐食しやすい?腐食の理由・環境・対策を、会話形式で徹底解説!

博士、ジュラルミンって“腐食しやすい”って聞くんですけど、本当なんですか?
むむ、それは誤解も多い質問じゃな。
ジュラルミンは強くて軽いが、確かに“条件によっては”腐食が起きやすいのだ。
条件によっては?
今日はその仕組みから対策まで全部、わしが案内しよう!
1.ジュラルミンが腐食しやすいと言われる理由
まず“ジュラルミンだから腐食しやすい”って言われるのはなぜなんです?
簡単に言うと、2000系や7000系は強度を高めるために
“銅”や“亜鉛”を多く入れておる。
この“合金元素”が時に腐食のきっかけ(腐食電位差)になりやすいんじゃ。

- 2000系(Cuが多い) → 局部電池ができやすい
- 7000系(Cu・Zn・Mg) → 応力腐食割れが起きやすい
強くするための成分が裏目に出る場合もあるんですね。
①ジュラルミン材メリット
A7075・A2017・A2024等のジュラルミン(超ジュラルミン、超々ジュラルミン等)は、
Cu・Mgを添加した高強度のアルミニウム合金であり、主に航空宇宙産業や高性能スポーツ機器などで多く使われています。
以下はその主要なメリットの特徴です。
・ 高強度
ジュラルミンの中でも超々ジェラルミンと呼ばれるA7075は、
数あるアルミニウム合金の中でも特に高い強度を持つアルミ合金です。
引張強度や耐摩耗性に優れており、構造部材として非常に優れています。
・軽量
高強度にもかかわらず、アルミニウムの特徴である軽量性を保持しています。
そのため、航空機の機体やスポーツ用品など、軽さが求められる分野で広く使用されています。
・加工性
鍛造、切削加工が比較的容易であり、複雑な形状の部品を製作することが可能です。
加工難易度は以下の順です。A2014 <A2017<A7075
・熱処理性
熱処理によって強度や硬度を大幅に向上させることができます。T4~T6状態(溶体化熱処理および人工時効処理)が最も一般的で、熱処理によって高い機械的特性を発揮します。
②ジュラルミン材のデメリット
非常に魅力的な性能を備えたジュラルミンじゃが、3つだけ欠点があるんじゃ!
・溶接性
A5052等に比べ溶接性が非常に悪く、溶接加工には不向きです。
アルミ合金は融点が低い為溶接には高い技術力が必要とされます。
溶接難易度の高いアルミの中でもジュラルミン系は特に難易度が高いと言えます。
・価格
非常に魅力的な機能を多く持った材質ですが、
コストは他のアルミ合金より高額となります。
高い強度が要求される場所に限定して適用すれば対策できますね!
・耐食性
Cu(銅)が多めに添加される為、
表面の粒界腐食や応力腐食割れ等、耐食性に劣るといった欠点があります。
使用環境を考慮し、適切な防錆対策を行えば、対策する事も可能じゃ!
2.腐食が起きるメカニズム
腐食には種類がある。特にジュラルミンで注意すべきは以下じゃ。
- 点食(ピッティング)
- 応力腐食割れ
- 異種金属接触による電食
粒界腐食って、結晶粒の境目から進むやつですよね?怖い!
うむ。まさに“見えないところで進行する”のが怖いところじゃ。
3. 腐食しやすい環境/しにくい環境
どういう環境だと腐食しやすいんです?
こういうところじゃ。
●腐食しやすい環境
- 塩分が多い環境(海沿い)
- 湿気が多い状態が続く
- 切削油や汚れが残っている
- 鉄・銅など異種金属と密着
- 水が溜まりやすい形状
●腐食しにくい環境
- 乾燥環境
- アルマイト皮膜あり
- 異種金属と絶縁
- 定期メンテをしている
設計段階から意識が必要ですね。
4. よくある腐食の実例
例えばこんなケースがあるのじゃ。
- 白サビ:湿気+塩分で急激に発生
- 点食:黒い点がポツポツと
- 粒界腐食:見た目は大丈夫でも内部で進行
- 応力腐食割れ:応力がかかった状態+腐食環境で発生
現場でよく見るやつだ…。
5. 腐食対策:設計・表面処理・メンテナンス
▼ 設計
- 水が溜まらない形状
- 異種金属を直接触れさせない
- クリアランスの確保
▼ 表面処理
ここが最も重要じゃ。
- アルマイト(陽極酸化)
- 硬質アルマイト(耐摩耗+耐食)
- カシマコート(潤滑+耐食)
▼ メンテナンス
- 洗浄 → 乾燥の徹底
- 汚れ・油膜を放置しない
- 定期的に表面状態を確認
6. ミヤキの表面処理による防食ソリューション
博士、ミヤキではどの処理がジュラルミンの防錆に強いんです?
ミヤキの強力なメニューは以下じゃ。
- 硬質アルマイト:最もバランスが良い耐摩耗・耐食性
- カシマコート:低温・無潤滑環境に強い(摺動部)
- 普通(白)アルマイト:軽負荷部品に有効
用途に合わせて最適な皮膜を選ぶのがポイントじゃ。
7. まとめ
結論として、ジュラルミンは腐食しやすい…わけではなく
“腐食しやすくなる条件を持っている”というだけじゃ。
正しく対策すれば非常に優秀な材料なのだ。
理解しました!