2023.10.27 更新

アルミニウムのサビの原因とその対策

アルミニウムは一般的には錆びない金属と思われがちですが、それは表面に非常に薄い酸化被膜が自然に出来ている為です。
この酸化被膜は通常、アルミニウムを保護する働きを持っていますが、特定の条件下では錆びが発生することがあります。
これらの条件と対策について考察していきます。

1. 湿気と酸素

アルミニウムは大気中の酸素と反応して非常に薄い自然酸化被膜を形成しますが、湿気が過剰な環境では、自然酸化被膜が破損し、錆が発生する場合があります。

 

2.異種金属接触腐食

アルミニウムは電位が低い金属でアルミニウムよりも電位の高い異種金属と湿潤環境で接触していると接触部がガルバニック腐食と呼ばれるより卑な金属を腐食させる現象が起こります。

3.塩分

塩分が多い環境では塩化物イオンがアルミニウムの腐食を促進させます。

アルミの錆びを防ぐ方法

1.酸化被膜の保護:
アルミニウム表面にできる酸化被膜は、通常、アルミニウムを保護します。表面を清潔に保ち、損傷が生じた場合は修復することが重要です。(硬質アルマイト等で表面硬度を高くする事で傷からのサビを防ぐ事も出来ます)摺動部品にはカシマコートを施す事で長期に傷やカジリを防ぎ製品寿命を延ばす事が出来ます。

2.防蝕コーティング:
アルミニウム表面には防蝕コーティングを施すことができます。これには塗装、アルマイト処理、メッキなどが含まれます。

3.定期的なメンテナンス:
アルミ製品は定期的なメンテナンスが必要です。汚れや腐食物質を定期的に取り除き、清潔な状態を維持します。

4.異種金属との接触面の絶縁:
アルミニウムよりも電位の高い金属との接触面は絶縁被膜であるアルマイト処理を施す事で電位差による部分的な腐食を防ぐ事が出来ます。

5.適切な使用環境:
アルミニウム製品の使用環境を注意深く選び、酸性や塩分の高い環境での使用を避け、そのような環境では強力な耐食機能を備えた表面処理(高耐食性アルマイト)を選択する必要があります。

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