2024.10.22 更新

アルマイト被膜が高強度の所以を知ってますか?

アルマイト被膜の強度は非常に高い事で良く知られています。この記事ではアルマイト被膜の何がどのような根拠で強いかについて解説していきます。

①酸化アルミニウム(Al₂O₃)由来の硬さ

アルマイト処理により形成されるアルマイト被膜の成分は酸化アルミニウム(アルミナ)(Al2O3)で、ルビーと同じ化学組成で非常に硬度が高く、ルビーの硬さは天然ダイヤモンドに次ぐ硬度を持っています。酸化アルミニウムは、厳密にはルビーとは異なる物質ですが、共通点としては硬度と耐摩耗性に優れているという、表面を保護する役割を果たします。これにより、物理的な衝撃や摩擦に対して高い耐性を示します。

②.陽極酸化による密度の増加

アルマイト処理はアルミニウムの表面を酸化させる過程で行われ、酸化膜の形成によって密度が高まり、表面の機械的強度が向上します。この層は、元のアルミニウムよりも堅固であるため、耐摩耗性や耐食性が大幅に向上します。

➂.層の厚さの調整可能性

陽極酸化プロセスによって生成される被膜の厚さは、用途や処理条件に応じて調整可能です。厚い皮膜は特に強度が高く、耐久性が増すため、機械部品や建材などの高負荷環境で使用されることがあります。

④.耐腐食性

アルマイト被膜は、外部の環境からアルミニウム基材を保護するバリアとして働きます。特に腐食に強く、湿気や化学物質からのダメージを防ぎ、結果として長期間にわたって構造を保持します。

⑤.微細構造

アルマイト被膜の表面には微細な孔が多数存在し、微細な構造は後処理で染料や潤滑剤を吸収しやすくし、さらなる機能性を付加することができます。

⑥. 熱的・化学的安定性

酸化アルミニウム(Al2O3)は、非常に安定した化合物で、熱や化学的な影響に強いです。このため、アルマイトは様々な厳しい環境で使用されます。

⑦. まとめ

以上これら6つの要因が相まって、アルマイト被膜は高い強度と耐久性を持ち、幅広い産業分野で広く利用されています。

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